夏祭りが近付くと、地元の人たちが集まって御神輿の練習をしている様子をチラホラと見かけますよね。
小さな子どもたちが、手作りの子ども神輿を一生懸命担いでいる様子を見るとほっこりとします。
お祭りを飾るものとして御神輿の他に「鉾」があります。
有名なものでいうと京都の祇園祭で行われる山鉾巡業なんかがそうですね。
ちなみに御神輿は肩に担いで動かすのに対して、鉾は山車を人力で引いて動かします。
そんな鉾を引いて日本一長い距離を歩くお祭りが大分県で行われています。
その名も「鶴市花笠鉾祭り」。
今回は鶴市花笠鉾祭りの2019年の日程や見どころ、花火大会についてご紹介します。
目次
鶴市花笠鉾祭りとは
母子を祀り五穀豊穣を願うお祭り
鶴市花笠鉾祭りは、大分県中津市で行われているお祭りで、大分県指定無形民俗文化財にも指定されています。
今から約880年前、山国川三口の川の水をせき止める井堰(いせき)を完成させるために、お鶴と市太郎という母子が人柱になりました。
鶴市花笠鉾祭りはその母子の霊を慰めるとともに、五穀豊穣を願う行事です。
日本一長い鉾巡業
祭りの1日目には、色鮮やかに装飾された花笠鉾19台と御神輿1基が市街をお囃子にのって行列します。
その距離はなんと約30〜40km!
日本一長い鉾巡業といわれるだけありますね。
地元三口町ではこの姿が夏の風物詩となっています。
2日目には、夏祭りに欠かせない花火大会が開催されます。
その花火大会の後には、山国川の対岸まで御神輿が渡る「川渡り」という神事が行われますよ。
2019年の鶴市花笠鉾祭りの日程は?花火大会はいつ?
2019年の開催日程
鶴市花笠鉾祭りの日程ですが、毎年8月の第4土日に行われています。
そのため、2019年も8月の第4土日である8月24日(土)、25日(日)に開催される予定です。
花火大会は毎年2日目
また、花火大会は毎年2日目の夜に、「川渡り」の前に行われています。
なので2019年の花火大会は、8月25日(日)の夜に開催されますよ。
時間は19時30分からで、山国川三口河川敷に約3000発の花火が打ち上がる予定です。
鶴市花笠鉾祭りの見どころは?
1日かけて市街を巡業
鶴市花笠鉾祭りの見どころの1つは日本一長い鉾巡業です。
赤、青、黄、白…とさまざまな色で鮮やかに飾られた花笠鉾が、青田の中を練り歩きます。
カラフルな花笠鉾が青田に映えてとてもきれいです。
花笠鉾巡業は1日目の朝9時に八幡鶴市神社を出発し、1日かけて市街を一周します。
30〜40km行列し、ゴールの山国川三口河川敷の仮宮に到着して巡業が終わるのは22時頃になります。
1日がかりでゆっくり市街を一周するので、「この時間に行かなきゃ!」と急がなくても花笠鉾を見ることができます。
対岸まで渡る「川渡り」
そしてもう1つの見どころが2日目の花火のあとに行われる「川渡り」という神事です。
19時半に19基の花笠鉾が河原の堤防に整列し、その後に御神輿が山国川を対岸まで渡る「川渡り」が行われ、21時半頃に本殿に帰ります。
これは人柱となったお鶴と市太郎が入水したことを偲んで行われているものです。
暗闇の中、大勢の人に担がれて御神輿が川を渡る様子は迫力があります。
※「川渡り」の映像はこの動画の15:50頃から見ることができます!
八幡鶴市神社へのアクセス
花笠鉾巡業の出発地点である八幡鶴市神社までのアクセス方法です。
JR「中津駅」で下車後、駅から大分交通中日線の「耶馬渓(旬菜館)行」のバスに乗り「鶴市神社前」で降りてすぐです。
バスの料金は片道280円で、駅からは約10分で着きます。
まとめ
鶴市花笠鉾祭りは、人柱となった母子を祀り五穀豊穣を願うお祭りです。
そのためか、当日は天候が悪いことも多いそうです。
雨天の場合、花火大会や川渡りが中止されることがあり楽しみにしていた人にとっては残念ですが、五穀豊穣を招く「恵みの雨」と思えば有り難く感じられますね。