毎年夏になると必ず問題になる熱中症。
2017年の東京では、8月の1ヶ月間のうち30℃を超える真夏日(そのうち1日は35℃を超える猛暑日)となった日が、なんと19日もあったそうです。
そんなに暑い日が続くと、いくら対策をしていても熱中症になってしまうのではと心配になってしまいますよね。
熱中症とは、暑さによって体温調節機能が乱れたり、体内の水分量・塩分量のバランスが崩れたりすることが原因であらわれる体調不良のことをいいます。
では、もともと寝不足によって体調が優れない場合には、そうでない時に比べて熱中症にかかりやすいのでしょうか?
寝不足と熱中症の関係や熱中症対策についてまとめてみました。
目次
寝不足と熱中症の関係性について
睡眠は体の疲れをとるために大切な習慣です。
そのため、寝不足な状態が続くと体の疲れがとれず体調不良に繋がり、集中力や判断力も低下してしまいます。
また、寝不足な状態だと自律神経のバランスが乱れてしまいます。
自律神経は、生命活動にかかわる重大な部分の働きを自然にコントロールしています。
体温調節もその1つです。
そのため、自律神経のバランスが乱れると、体温調節がうまくできなくなるのです。
先に述べたとおり、熱中症の原因は体温調節機能が乱れることです。
つまり、寝不足ですでに体温調節がうまくできない状態だと、健康な状態より熱中症にかかりやすくなります。
熱中症になったら出る症状とは?
熱中症の症状はさまざまです。
自分や周りの人が熱中症になった時に、すぐに気付いて対処できるよう症状を把握しておきましょう。
熱中症の症状は以下の通りです。
・めまいや顔のほてり
・筋肉痛や筋肉のけいれん
・体のだるさや吐き気
・汗のかきかたがおかしい
・体温が高い、皮膚の異常
・呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
・水分補給ができない
このような症状が出た場合、まずは涼しい場所へ移動し衣服を脱がせて体温を下げます。
それから塩分や水分を補給しましょう。
スポーツドリンクなら塩分と水分を同時に補給できます。
しかし、嘔吐していたり意識がない場合には、水分が気道に入る危険があるので、無理に飲ませることはやめてください。
熱中症にならないために!寝不足時の熱中症対策!
体の外部からの体温調節をしよう!
熱中症にならないために、1番大切なのは丈夫な体づくりをすること。
日頃から塩分・水分補給を心がけ、3食しっかりご飯を食べて、十分な睡眠がとれれば完璧です。
とはいえ、寝不足に悩まされている人が多くいるのも事実です。
寝不足時には体温調節がうまくできなくなるので、体の外部から体温調節をする工夫が必要です。
たとえば、日傘や帽子を身につけ直射日光に当たらないようにしたり、首を冷やすネッククーラーを持ち歩いておくなどです。
睡眠環境を整えよう!
また、少しでも寝つきがよくなるよう、睡眠環境を快適に保つことも大切です。
通気性のいい寝具を使ったり、クーラーや扇風機で室内の温度を適度に下げたりして快適な環境を整えましょう。
睡眠時にも熱中症になる恐れがあるので、そういった危険を防ぐこともできます。
まとめ
どんなに健康な人でも熱中症になる恐れはあります。
寝不足時には体温調節がうまくできず、また正しい判断もできなくなるので、さらにその危険は増してしまうのです。
寝不足を解消することが1番ですが、多忙や不眠などで誰もが簡単に解消できるわけではありません。
せめて、平日は寝不足になったとしても、休日に十分な睡眠をとり、できるだけ寝不足の状態を1週間でリセットできるよう心がけましょう。
熱中症は命にかかわる症状ですので、甘く考えず、どのような症状があるのかを把握し、日頃からできるだけ対策をしておくことが大切です。