料理にちょっとアクセントを加えたい時に、一味や七味、山椒といったスパイスを一振りすると、いつもと違った味わいになり、飽きずに美味しく食べれますよね。
そんな中、最近ジワジワと人気が高まっている「花椒」というスパイスを知っていますか?
辛さや効能が特徴的で、スーパーなどでも手軽に買えるスパイスなんです。
字面だけ見ると山椒と似ている花椒ですが、一体どのような料理に合うのでしょうか?
花椒の効能や読み方、山椒との違いや使い方など詳しくまとめてみました。
目次
花椒とは?読み方は?
読み方は「かしょう」「ホアジャオ」
花椒は日本語読みで「かしょう」、中国語読みで「ホアジャオ」と呼ばれる中国料理のスパイスです。
刺激的で痺れるような辛さを持つ香辛料として、特に四川料理で多く使われています。
花椒という名前は、「赤い実が熟すると、まるで木に赤い花が咲いたようにも見える」ということから由来されているそうです。
痺れるような辛み
味はピリッと刺激的で痺れるような辛みが特徴です。
また、風味が非常に強くて香りが飛びやすいため、密閉容器に保存して早めに使い切るのがオススメですよ。
料理では主に四川料理、貴州料理、雲南料理などで、煮込み料理や炒め物、蒸し料理などに使われています。
花椒の効能について
胃腸の調子を整える
花椒には消化を助ける健胃作用と、殺菌作用があります。
消化不良、吐き気、腹痛、下痢、駆虫(くちゅう)などに効果があるとされています。
消炎鎮痛・麻酔効果
花椒を口にしたときの痺れるような感覚が、鎮痛や麻酔に利用されています。
昔は大量の花椒が局所麻酔として使われていたそうです。
ホルモンのバランスをはかる
花椒にはホルモンのバランスをはかる作用があります。
子宮出血やおりものの治療に使われたり、断乳や卒乳の時期には花椒を煎じて飲むことで乳の分泌が抑制され、乳房の張りがなくなると言われるなど、女性の身体の悩みを解決してくれます。
花椒と山椒の違いは何?
産地の違い
山椒は花椒と同じくミカン科サンショウ属の落葉低木で、読み方は「さんしょう」です。
別名で「ハジカミ」とも呼ばれています。
ただ花椒が中国原産であるのに対し、山椒は日本原産なのです。
山椒はとても古くから使われていたスパイスで、なんと縄文時代にはすでに料理に使用されていたことがわかっています。
使用する部位と作り方の違い
また、使用する部分や作り方も異なります。
花椒は果皮のみを使用し、熟した実を乾燥させて作ります。
それに対し山椒は、実、若葉、花、木の芽、幹の皮など、色んな部分が使われます。
薬味として使う山椒は、熟す前の果皮を粉末にして作ったものです。
味の違い
最後に味の違いです。
花椒の強烈な痺れるような辛みに比べると、山椒の辛みはまろやかでマイルドです。
山椒は口の中がピリっと痺れる感じも花椒に比べると弱く、辛みのスパイスというよりは風味付けの薬味として使用されることが多いです。
山椒が良く使われる代表的な料理として、うなぎの蒲焼き、焼き鳥、親子丼などが挙げられます。
京都の有名なお土産にもなっている「ちりめん山椒」も有名ですよね。
花椒の使い方は?どんな料理に使うの?
四川麻婆豆腐に
山椒との違いが分かったところで、花椒の使い方についてです。
花椒は乾燥させた果皮をミルで挽いて粉状にして使います。
使われる料理は、四川麻婆豆腐や回鍋肉、ラーパイツァイ(辣白菜)などです。
特に代表的なのが四川麻婆豆腐。
麻婆豆腐では豆板醤や甜麺醤が使われていますが、そこに花椒の風味が加わるとさらに美味しくなりますよ。
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回鍋肉、ラーパイツァイ(辣白菜)にも
また、甘辛い味が特徴の回鍋肉にもよく合います。
ピリッとした辛みが加わることで食欲がさらに刺激されます。
熱々のご飯と一緒に食べたいですね。
あまり聞き馴染みのないラーパイツァイ(辣白菜)にも使ってみて下さい。
ラーパイツァイ(辣白菜)とは、塩もみして甘酢で和えた白菜にごま油をなじませた前菜料理です。
※ラーパイツァイ(辣白菜)の作り方です。とっても簡単なのでお試しあれ♪
シンプルな料理ですが花椒が加わることで一味違った味わいが楽しめます。
刺激的なスパイスが欲しい人に
痺れるような辛みが特徴的な花椒。
一度ハマると病みつきになり、中にはミルに花椒の果皮を入れて持ち歩いている人もいるそうです。
「いつものスパイスに飽きてしまった」「もうちょっと刺激的なスパイスが欲しい」「四川風な味付けで食べたい」という方はぜひチャレンジしてみてください。
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