皆さん「のらぼう菜」という野菜を知っていますか?
個性的な名前ですが、スーパーであまり見かけないので知らない方も多いと思います。
実物を見てみると、私の周りで食べている「かき菜」や「菜の花」にとても似ています。
そしてこの「のらぼう菜」は栄養価も良く、子どもも食べやすいお野菜なんです。
今回は意外と知られていない「のらぼう菜」とは、一体どんな野菜なのか?また栄養や「かき菜」との違いについてもご紹介します。
目次
のらぼう菜とは?どんな野菜?
「かき菜」と似ているアブラナ科の野菜
「のらぼう菜」とは、東京都の西部から埼玉県飯能市周辺で古くから栽培されてきたアブラナ科の野菜です。
アブラナ科には、大根・カブ・ブロッコリー・キャベツ・水菜などの野菜が属しています。
ちなみに北関東では「かき菜」を良く食べるようですが、見た目が本当に似ており、初めて見ると区別が付かないことも。
この「かき菜」が在来種系なのに対し、「のらぼう菜」はセイヨウアブラナ系統とされています。
「のらぼう菜」は癖のない野菜なので、おひたしやみそ汁、炒め物など幅広く活用できます。
苦みが無いので、子どもでもパクパク食べてくれると思いますよ。
※アサリとのらぼう菜のパスタ。パスタにも合いそう♪
シャバ菜から野良坊菜へ
「のらぼう菜」は江戸中期に「ジャバ菜」という名で幕府がこの種を配付しました。
市民に配布したおかげで、飢饉から市民が救われたそうです。
この個性的な名前ですが、漢字で記載すると「野良坊菜」と書きます。
「野良にぼーっと生えて役に立たないもの」として、農民が年貢の取り立てを免れようとして名づけた説があるそうですよ!
のらぼう菜の栄養や効能について!
βカロテンが豊富
βカロテンは強い抗酸化作用を持ち、抗発ガン作用や免疫賦活作用のある栄養素として知られています。
また体内でビタミンAに変換され、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、ストレス軽減、疲労回復に効果があります。
さらに女性には嬉しい美肌効果や老化予防の効果も期待できますよ。
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ミネラルが豊富
ミネラルはタンパク質・炭水化物・ビタミン・脂質と一緒に構成される5大栄養素の1つです。
カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄などを豊富に含んでおり、体に必要不可欠な栄養素になります。
骨を生成する上で欠かせない成分ですよね。
高血圧や普段から塩分が気になる方、貧血、むくみにお悩み方などにもお勧めです。
のらぼう菜とかき菜の違いは何?
味の違いは?
「のらぼう菜」ととても似ている「かき菜」。
違いを詳しく見てみると、「のらぼう菜」の方が「かき菜」に比べて茎が太く、甘みがあります。
「かき菜」も美味しいのですが、苦味やえぐみがあります。
なので子どもに食べさせるなら、「のらぼう菜」ですね。
その点「かき菜」は少し食べにくさを感じるかもしれません。
収穫時期の違いは?
収穫時期にも違いがあります。
「のらぼう菜」は3月下旬頃〜4月下旬頃までが旬と言われています。
一方「かき菜」の方が1か月ほど早く収穫が始まるようです。
「のらぼう菜」は、収穫してからあまり日持ちしません。
なのでスーパーなどで見かけることは少なく、地域の直売所などで多く販売されています。
直売所などで購入すると、1束100~150円と安く購入できるものもあるようですよ。
※のらぼう菜の収穫の様子です。綺麗にたくさん育っていますね♪
のらぼう菜の保存方法
そのまま保存する場合は、湿らせた新聞紙などに包むか、乾燥しないよう袋に入れてください。
忘れてはいけないのが、立てた状態で野菜庫に入れることです。
寝かせて入れると、植物の性質上起き上がろうとするエネルギーが消費され、茎が曲がり傷みも早くなりますよ。
まとめ
いかかでしたか?
先ほど書いたように、のらぼう菜は日持ちしにくい野菜です。
正しい保存方法で、美味しくいただきたいですね。
また選ぶときにも注意が必要です。
買う時は葉茎がシャキっとして元気なものを選びましょう。
茎が太すぎたり固そうなものは避けた方が良さそうです。
これから旬を迎えていく「のらぼう菜」を、皆さんも食卓に並べてみてはいかがでしょうか?
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